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≪知っているとちょっとお得なワインマメ知識≫水平試飲で見出される“ヴィンテージの全体像” (垂直試飲”と“水平試飲”の意味⑤)2017/02/26

 
“垂直試飲”“水平試飲”というテイスティングを実施する意義についての話、第5回目となりました!
 (*このコラムをこのページから読み始めたというお客様は、まずは第1回目のコラムからお読みください!
http://firadis.net/page/237  ← 第1回のコラムはこちらに)
 まず“垂直試飲”とは、 
「同じ生産者の同じワインを、異なる生産年=ヴィンテージで複数揃えて比較するテイスティング法」。
この“垂直試飲”をすることで見える、以下の2つのことについてお話をしてきました。
●各ヴィンテージの特徴(作柄がどう表現されているか)
●熟成のポテンシャルと香味変化の傾向

一方で“水平試飲”というテイスティング法は、
「一つのヴィンテージ・同じ地域で異なる生産者のワインを比較するテイスティング、
または、一つのヴィンテージ・同じ生産者で異なる生産地(畑、村など)のワインを比較するテイスティング」です。

“垂直試飲”が「同じワインでヴィンテージだけ違う」という比較をしやすい条件であるのと比べると、
“水平試飲”はヴィンテージが同じだけで後の条件はバラバラ。
テイスティングの前提としてある程度産地・生産者に対する予備知識も必要となり、
かなり突っ込んだ観点でワインに向き合い、評価することになります。

“水平試飲”を実施することで分かること。
ここまでは「同じ地域の複数の生産者」のワインを比較して見えてくることを2つ、お話してきました。
①一つの年の同じ気候・環境条件下でワインを造った時に分かる、生産者毎の「スタイル」の違い
②同一条件下でこそ比較できる、生産者の「力」

そして今回はちょっとだけ視点を変えて、
「異なる地域の生産者を水平試飲しての比較」という要素を加えて、
水平試飲を実施することで見えてくるもう少し「大きなもの」について考えてみたいと思います。 
 

同じヴィンテージでも、場所によって作柄に差が・・・

 


以前ちょっとだけ例として書いたので、皆さんももしかしたらが憶えていらっしゃるかもしれません。
同一ヴィンテージでも、少しエリアが異なるだけで大きく作柄に違いが出ることを。

その時と同様に、ボルドーを例に取ってみることにします。
有名なのは、ボルドー1994年、1998年、2006年のヴィンテージ(憶えておくと良いと思います)。
この3つの年に共通する特徴は、「9月後半~10月頭に雨が多かった」ことです。
この短期間の天候が、一つの産地として括られるボルドー地域の同じヴィンテージでも、
ワインの出来に大きな差を生じさせました。

どんな違いか。それは、
「メルロ主体の右岸地域(サン-テミリオンやポムロール)は秀逸な出来の年に、
 カベルネ・ソーヴィニヨン主体の左岸地域(主にメドック)は、難しい年に」ということです。
同じ年、しかも河を挟んで向こう側とこっち側、程度の違いなのに、
ブドウ品種が異なるだけでそんなに出来不出来が変わるものなのか?と思いますよね。

これには、ワイン原料となるブドウの状態を決める、収穫のタイミング差によるものです。
ボルドー地方では、メルロは9月上旬に収穫の早摘み品種。
そして果皮の厚いカベルネ・ソーヴィニヨンは、完熟に時間がかかり10月上旬頃に収穫する品種です。

例えば1994年…夏のバカンス期まで比較的気候が安定していたボルドーを、
9月の中旬から3週間程続く長い雨が襲いました。
幸運なことに早摘みのメルロはその時点で既に収穫がほぼ終わっており、
この品種を主体にワインを造っている生産者は気候の影響を免れた訳です。

一方で、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に造っているメドック地域の生産者たちには大きな痛手です。
収穫直前に大雨、ブドウはたっぷりと雨水を吸ってしまい水っぽく・・。
「生産者の力量が問われる、容易ではないヴィンテージ」になりました。

このように、同じ年・同じ地方でも、少しエリアがずれるだけで大きく作柄に差が出る場合があります。
そして、ここにもう一つ「テロワール」という要素が加わるとどうなるのか?

同じ1994年。長雨に襲われたボルドーで別のエリア。
メドックと同様にカベルネ・ソーヴィ二ヨンを主体でワインを造る「グラーヴ」という場所があります。
ここの土壌は表土の部分に砂利が多く、水はけの良さを利点としたテロワール。
長雨で降水量が多くてもブドウ樹は不要な水を吸い過ぎることなく、
カベルネ・ソーヴィ二ヨンも十分に凝縮した果実が収穫できました。

このように、同じ年・同じ気候条件・同じ地方・同じ品種でも、細かな作柄の違いが発生します。
特定の地域やひとつの生産者など、限定した条件で同じヴィンテージのワインを水平試飲して分かること。
それはつまり、ヴィンテージの『全体像』。
同じ年だからと言って一まとめに総括してしまうのではなく、より細かな評価ができるということです。

ヴィンテージチャートでは大概、ボルドー地方でもエリアごとに作柄評価が細かく分かれています。
同じ地域内の点数評価を見て、近接する地域なのに大きく点数が異なるものを見つけた時は、
きっと品種ごとに出来の差が発生するような気候条件だったんだろうな、と想像できます。
でも、一般的なヴィンテージ評価はボルドー≒メドックの気候の評価、といっても過言ではありませんので、
先程挙げたようなヴィンテージは右岸の良い出来のものが意外なほど安く入手出来たりもします。
こういう点に着目してワイン選びをすると、結構な掘り出し物に出会えるんですよ♪

それでは今回はこの辺で・・・次回、“垂直試飲”と“水平試飲”、
この2つのテイスティングが存在する意義についてまとめて、このシリーズを締めくくりたいと思います。 
長々と続けてしまいましたが、もうちょっとだけお付き合いください!

Firadis WINE CLUB 店長 五十嵐 祐介